松本市に賑わいを創出した交流拠点「タカノバ」が、2024年9月15日に惜しまれつつも閉店します。松本城と旧開智学校という2つの国宝を結ぶ「開智通り」で親しまれてきたこの場所は、なぜ閉鎖されるのでしょうか?この記事では、タカノバ閉店の理由から、気になる跡地の今後、そして運営プロジェクトの継続と未来について、詳しく解説します。松本の観光と地域活性化に貢献したタカノバの歴史を振り返りながら、今後の開智通りの展望を探ります。
はじめに:松本「タカノバ」閉店の報せとこの記事でわかること

松本市のシンボルである松本城と旧開智学校を結ぶ「開智通り」に、わずか2年間ながらも賑わいをもたらした交流拠点「タカノバ」が、2024年9月15日をもって閉店することになりました。
突然の閉店に驚きや残念な気持ちを抱いている方も多いのではないでしょうか。この記事では、タカノバの閉店理由、気になる跡地の今後、そして運営に携わってきた「松本国宝の懸け橋プロジェクト」の活動継続について、詳しく解説します。
松本の観光や地域活性化に関心のある方、またタカノバに思い出のある方は、ぜひ最後までお読みください。
「タカノバ」とは? 松本の二つの国宝を結ぶ交流拠点の役割と魅力
タカノバは、松本市鷹匠町の市道(通称:開智通り)沿いに、信光石油のガソリンスタンド跡地を活用して2023年9月にオープンした交流拠点です。
松本城と旧開智学校校舎という二つの国宝を結ぶ重要な場所に位置し、「松本国宝の懸け橋プロジェクト」が主体となり運営されていました。
敷地面積570平方メートルに仮設のプレハブ3棟を設置し、飲食店や土産品販売店が軒を連ね、住民や観光客にとっての憩いの場、思い出づくりの場として親しまれました。
特に、プロジェクトメンバー手作りのウッドデッキやテーブルは好評で、ハロウィーン、クリスマス、夜桜会など、季節ごとに魅力的なイベントが週末を中心に開催され、地域の賑わい創出に大きく貢献してきました。
なぜ閉店?「タカノバ」契約満了による閉鎖の背景
タカノバが閉店する主な理由は、敷地を無償で提供していた信光石油との2年間の契約期間が満了するためです。
これは、事業の失敗や運営上の問題によるものではなく、当初からの契約に基づいた自然な終了であり、前向きな区切りと捉えることができます。
信光石油の甕秀行社長は、「プロジェクトの意向を尊重し、活性化に貢献する活用方法を検討したい」と語っており、跡地の新たな展開に期待が持たれます。
閉店後の「タカノバ」跡地はどうなる? 松本の未来に向けた活用検討
現在のところ、タカノバの跡地活用策は具体的に決定していません。
しかし、信光石油は地域貢献に意欲を示しており、松本の活性化に繋がるような活用方法を検討していく方針です。
松本城と旧開智学校を結ぶ開智通りという立地は、観光客の往来も多く、様々な可能性を秘めています。今後の動向に注目が集まります。
「松本国宝の懸け橋プロジェクト」の今後は? 閉店後も開智通り活性化へ
「タカノバ」は惜しまれつつも閉店しますが、運営母体である「松本国宝の懸け橋プロジェクト」は、今後も活動を継続していく方針です。
プロジェクト代表の荒井洋さん(68)は、「2年間無償で貸していただいたことに感謝したい」と述べつつ、「仮設でなく、開智通り沿いの空き店舗に常設で店舗を構えてもらうことが当初の目標だった。タカノバが閉店した後もプロジェクトは継続する」と力強く語っています。
実際に、プロジェクトは開智通りの活性化を目指し、2023年9月と11月にはトランジットモール(歩行者天国)を実施しており、2024年7月21日にも開催が予定されています。この歩行者天国は、タカノバの閉店後も継続される見込みです。
出店者の声:商売継続への意欲と新たな拠点探し
タカノバで2年前からキッチンカーでスイカジュースなどを販売していた塩入功一さんは、「観光客のリピーターもいるので商売を続けたい。開智通りで移転できる場所があるか探したい」と前向きな姿勢を見せています。
これは、タカノバでの活動が地域に根ざし、出店者にとっても重要な場所であったことを示唆するとともに、開智通り全体のさらなる活性化に繋がる可能性を秘めています。
まとめ:松本「開智通り」の賑わいは、これからが本番
松本「タカノバ」の閉店は残念なニュースではありますが、その役割は確実に開智通りに賑わいをもたらし、多くの人々の記憶に残る場所となりました。
「松本国宝の懸け橋プロジェクト」の活動継続や、信光石油による跡地活用への前向きな姿勢、そして出店者の商売継続への意欲は、松本の開智通りの未来に大きな期待を抱かせます。
今後、タカノバの跡地がどのように活用され、そして開智通りがどのような進化を遂げていくのか、松本の地域活性化に関心のある方は、引き続き注目していきましょう。