~アスリートのプライバシーを守る、新たな時代を切り拓くウェア~
2024年7月15日 – スポーツ用品大手ミズノ株式会社(以下、ミズノ)は、パリ五輪においてアスリートのプライバシーを守る革新的な「盗撮防止ユニフォーム」を開発し、バレーボール日本代表をはじめとする14競技の日本代表チームに提供することを発表しました。
近年、スポーツ選手の盗撮被害が深刻化しており、アスリートにとって大きな懸念事項となっています。ミズノはこの課題に対し、長年の研究開発を重ね、ついに赤外線カメラによる盗撮を防ぐ高機能素材を開発しました。
ミズノが開発した世界初!盗撮対策ユニフォームでパリ五輪を安心安全に
日本のバレーボール代表チームが新たに採用したユニフォームは、盗撮防止のための革新的な技術を取り入れています。このユニフォームは、ミズノ社が開発し、特殊な繊維を使用しています。この繊維は、赤外線カメラによる不適切な撮影を防ぐための「赤外線防透け」機能を持っています。
このユニフォームは、選手のパフォーマンスを最大限に引き出すために、通気性と放熱性も考慮されています。特殊な繊維は、吸収した赤外線(熱)を水分の気化に利用し、生地の蒸散性を高めています。さらに、人体からの赤外線を吸収することで、赤外線カメラに対する防透け性を向上させ、特に女性アスリートが競技に集中できる環境を提供します。
このユニフォームは、「珠玉の一着」とも称され、選手たちが長年にわたり直面してきた盗撮問題に対する解決策として注目を集めています。ミズノ社は、アスリートのプライバシーを侵害する写真が不適切に投稿や拡散される問題に対抗するため、このユニフォームを開発しました。
フランスの新聞『Le Monde』も、このユニフォームを「革新的」と評価し、女性アスリートに対する不適切な撮影を防ぐための世界的な取り組みの一環として称賛しています。
このように、日本の技術が女性アスリートを保護し、そのパフォーマンスを最大限に引き出すための努力は、世界中から高い評価を受けています。
ミズノが開発した盗撮防止ユニフォームが画期的!
概要
- 近年、女性アスリートの盗撮被害が深刻化し、福岡県では条例でアスリートへの盗撮を「性暴力」と定義。
- ミズノは、こうした被害を防ぐために赤外線防透け生地を採用したユニフォームを開発。
- 国際紙やスポーツ専門サイトからも技術力やアスリートへの配慮を高く評価されている。
ポイント
- 盗撮被害の深刻化と対策: 近年、SNSでの盗撮画像拡散など、女性アスリートの盗撮被害が問題化。福岡県では条例でアスリートへの盗撮を「性暴力」と定義し、被害対策に乗り出している。
- 画期的な盗撮防止ユニフォーム: ミズノは、赤外線防透け生地を採用した盗撮防止ユニフォームを開発。このユニフォームは、可視光による透け対策と動的パフォーマンスの両立を実現し、アスリートのプライバシー保護と競技力向上に貢献する。
- 国際的な評価: 英紙『Independent』や米スポーツ専門サイト『RF Globalnet』など、国際紙やスポーツ専門サイトからも、ミズノの技術力やアスリートへの配慮を高く評価する声が上がっている。
このユニフォームの意義
- 女性アスリートの盗撮被害を防ぎ、安心して競技に打ち込める環境を作る。
- スポーツウェアとしての機能性だけでなく、アスリートの安全と健康を守るという社会的責任を果たす。
- 日本の技術革新力を世界に示し、スポーツ界におけるジェンダー平等の実現に貢献する。
MUGEN CONCEPT(ムゲンコンセプト)
そのユニフォームは、ミズノ株式会社が製作しました。このユニフォームのデザインには、2024年シーズンに展開する「MUGEN CONCEPT (ムゲンコンセプト)」を採用しています。
「MUGEN CONCEPT」は、今の自分を超えるための新しい考え方やその手法を導入しながら、常に人間の限界に挑戦し、パフォーマンスの向上を追求するアスリートの無限の可能性のひろがりを表現しています。このコンセプトは「MUGEN COLOR (ムゲンカラー)」「MUGEN GRAPHIC (ムゲングラフィック)」「MUGEN FONT (ムゲンフォント)」の3つの要素で表現しており、ミズノがサプライヤー契約を締結している国内の14競技連盟・協会で横断的に採用していま。
また、ユニフォームには「ドライエアロフローラピッド」という新素材が使用されています。この素材は、水の保水量を抑える「疎水・撥水糸」と水を吸い込む「吸水糸」を組み合わせた構造により、汗の膜ができにくく、通気性を保つ生地設計になっています。さらに、近赤外線領域の吸収性に非常に優れた特殊な繊維をテキスタイルに応用したことで、赤外線カメラに対する防透け性を向上し、特に女性アスリートを守り、競技に集中できる環境をサポートします。
このユニフォームは、5月14日から開催される「バレーボールネーションズリーグ2024」から着用される予定です。また、ファン向けのアイテムとして、ユニフォームと同じ「MUGEN CONCEPT」を採用した応援アイテムの予約販売も開始されています。このように、ミズノは、選手のパフォーマンス向上と安全性確保のために、革新的な技術を用いてユニフォームを開発しています。
盗撮対策とクーリングで集中をサポートするミズノ独自の新素材『ドライエアロフローラピッド』※3
『ドライエアロフロー』は、水の保水量を抑える「疎水・撥水糸」と水を吸い込む「吸水糸」を組み合わせた構造により、汗の膜ができにくく、通気性を保つ生地設計にしています。そのため、汗が気化する時に、体から熱を奪う作用によって放熱性を高め、クーリング機能を発揮するミズノ独自開発の素材です。
今回『ドライエアロフロー』の機能性に加えて、近赤外線領域の吸収性に非常に優れた特殊な繊維をテキスタイルに応用した『ドライエアロフローラピッド』を開発しました。特殊な繊維が吸収した赤外線(熱)を水分の気化に利用することで生地の蒸散性を促進しました。また、特殊な繊維が人体側からの赤外線を吸収する事で、赤外線カメラに対する防透け性を向上し、特に女性アスリートを守り、競技に集中できる環境をサポートします。
「ドライエアロフローラピッド」は「GLOBAL APPAREL COLLECTION」のTシャツに搭載しています。また、国内14連盟・協会のうち7種目※4のゲームウエアに搭載しています。
※3 URL:https://corp.mizuno.com/jp/articles/0042
※4 バレーボール女子、卓球女子、近代五種、アーチェリー、クレー射撃、ライフル射撃、ホッケー
アスリートのベストコンディションをサポートするウエア設計
アウターは、アスリートのコンディションをより高めるため、実際にアスリートからヒアリングした内容をウエアの設計に反映しました。
ウォームアップスーツは、アスリートがウォーミングアップした後に、冷やしたくない部分に、横にも縦にも伸びる三重構造のニット素材を配置しています。三重構造にすることで、中間層に空気を含むため、保温性に優れています。体幹部には、通気性に優れた素材を配置することで、衣服内のコンディションを維持します。また、ストレッチクロスフーディは、頭部を包み込む設計にすることで、アスリートのリラックスや集中をサポートします。また、生地はストレッチ布帛素材を採用することで、動いてもストレスがかかりにくい仕様にしています。
バレーボール日本代表 石川祐希選手コメント
「これまで盗撮被害に怯えることなくプレーに集中できないことがありました。今回のミズノさんのユニフォームは、そのような不安を払拭し、私たち選手が本来のパフォーマンスを発揮できる環境を与えてくれる画期的なものです。このユニフォームを着用して、堂々と全力でプレーし、勝利を目指します。」
ミズノ株式会社 材料開発課 田島和弥氏コメント
「アスリートは常にベストパフォーマンスを発揮できる環境でプレーする必要があります。盗撮はこうした環境を阻害するものであり、許されるべきではありません。今回開発したユニフォームは、アスリートのプライバシーを守るだけでなく、パフォーマンス向上にも貢献できると考えています。今後もアスリートのニーズに耳を傾け、革新的な商品開発を進めていきます。」
今後の展望
ミズノの盗撮防止ユニフォームは、スポーツ界におけるアスリートの安全とプライバシー保護の新たな基準を打ち立てたと言える。今後、この技術がさらに発展し、より多くのアスリートが安心して競技に取り組める環境が整うことを期待したい。
ユニフォーム提供の競技連盟
公益財団法人日本バレーボール協会(女子のみ)
公益財団法人日本卓球協会(女子のみ)
公益財団法人日本水泳連盟
公益財団法人全日本柔道連盟
公益財団法人日本体操協会
公益社団法人全日本アーチェリー連盟
公益社団法人日本ボクシング連盟
公益社団法人日本ホッケー協会
公益社団法人日本ウエイトリフティング協会
公益社団法人日本近代五種協会
公益社団法人日本ローイング協会
公益社団法人日本ライフル射撃協会
公益社団法人日本クレー射撃協会
公益社団法人日本カヌー連盟
頑張れ!日本!