東京オリンピックで鮮烈なデビューを飾り、パリ五輪では金メダルに輝いた女子やり投げの北口榛花選手。彼女の才能を開花させたのは、高校時代から指導を受けてきた恩師・松橋コーチの存在が大きい。厳しくも温かい指導の下、北口選手はどのように成長し、世界の頂点に立ったのか。二人で築き上げた軌跡を紐解く。
高校時代の恩師、松橋昌巳さんは「陸上をやめてしまうのではないかと感じるほど、あのときの北口は追い込まれていた」と振り返る。 現状を打破しようと、北口は海外へ目を向けた。 18年11月、やり投げ関係者が集う国際講習会に参加するため単身でフィンランドへ。
北口榛花選手が、やり投げを始めたキッカケ
北口榛花選手がやり投げを始めたきっかけは、高校時代に陸上部顧問の松橋昌巳教諭にスカウトされたことです。彼女はもともとバドミントンと水泳を並行していましたが、松橋教諭に「やり投げは投げる競技だけどスマッシュに近いよ」と言われ、興味を持ったそうです。
彼女の多才さと好奇心が、やり投げという新しい挑戦に導いたのですね。
松橋昌巳教諭について・・・
松橋昌巳教諭は、北口榛花選手をやり投げに導いた恩師として知られています。彼は旭川東高校の陸上部顧問であり、北口選手が高校1年生の時にやり投げを勧めました。
松橋教諭は筑波大学出身で、国体入賞者やインターハイ北海道大会優勝者を何人も育成してきた経験豊富な指導者です。
彼は北口選手の才能を見抜き、彼女がやり投げで成功するためのサポートを惜しみませんでした。
松橋教諭は、選手の意思を尊重しながらも、適切なアドバイスを与えることで、北口選手の成長を促しました。
彼の指導のもと、北口選手は高校時代からやり投げで活躍し、現在の成功へと繋がっています。
松橋教諭の教育者としての姿勢と、選手への深い理解が、北口選手の才能を開花させたのですね。
北口榛花選手のプロフィールと活躍
北口榛花選手のプロフィール
- 氏名: 北口 榛花（きたぐち はるか）
- 生年月日: 1998年3月16日
- 出身地: 北海道旭川市
- 身長: 179cm
- 体重: 86kg
- 所属: 日本航空
- 主な実績:
- 東京2020オリンピック 4位
- 世界陸上オレゴン2022 銅メダル
- 世界陸上ブダペスト2023 金メダル
- ダイヤモンドリーグ優勝（日本人初）
松橋コーチとの出会い
旭川東高等学校に入学し、陸上競技部に入部した経緯
北口榛花選手は、北海道旭川市の出身です。中学時代は陸上競技ではなく、水泳やバドミントンなど、様々なスポーツを経験していました。そんな彼女が陸上競技、特にやり投げの世界へと足を踏み入れるきっかけとなったのは、旭川東高等学校への入学でした。
旭川東高等学校には、伝統ある陸上競技部があり、多くの優秀な選手を輩出していました。スポーツ好きな北口選手は、高校でもスポーツを続けたいという思いから、陸上競技部に入部することを決意します。
松橋コーチとの最初の出会い
陸上競技部に入部した北口選手は、すぐに松橋昌巳コーチの指導を受けることになります。松橋コーチは、長年の経験と実績を持つベテランコーチであり、北口選手の才能を見抜いた人物の一人です。
コーチからやり投げを勧められたきっかけ
松橋コーチが北口選手にやり投げを勧めたのは、彼女の体格や運動能力に大きな可能性を感じたからです。北口選手は、長身で恵まれた体格を持ち、特に上半身の力が強かったため、やり投げに向いていると判断されました。
また、松橋コーチは、北口選手の性格もやり投げ選手として成功する素質があると考えていました。北口選手は、負けず嫌いな性格で、一度目標を立てると最後までやり抜く強い意志を持っていたからです。
北口榛花選手と松橋コーチの出会いは、彼女の陸上競技人生において大きな転機となりました。松橋コーチの慧眼と、北口選手の才能と努力が合わさることで、彼女は世界レベルのやり投げ選手へと成長していきました。
北口選手の東京オリンピックでの活躍 金メダル獲得までの軌跡
東京オリンピックでの活躍を振り返る
2020年の東京オリンピックは、北口選手にとって大きな転機となりました。地元開催ということもあり、国民からの期待は非常に高まっていましたが、北口選手はプレッシャーを感じることなく、自分の力を出し切ることに集中しました。
予選では、1投目で62m06を記録し、見事決勝進出を決めます。日本の女子選手がオリンピックで60mを超える投てきを記録したのは北口選手が初めてであり、大きな注目を集めました。
決勝では、持ち前の集中力を発揮し、最後まで諦めずに戦い抜きました。結果は、惜しくも4位という成績でしたが、その健闘は日本中に感動を与えました。
松橋コーチの言葉が力になった場面
東京オリンピックに向けて、北口選手は松橋コーチから多くの言葉をかけられました。特に印象に残っているのは、「自分の力を信じて、最後まであきらめないこと」という言葉です。
決勝の舞台で、なかなか思うような投てきができず焦りを感じた時、この言葉が北口選手の心に響きました。そして、最後の最後まで諦めずに戦い抜き、4位という結果を残すことができました。
東京オリンピックでの活躍を振り返る
2020年の東京オリンピックは、北口選手にとって大きな転機となりました。地元開催ということもあり、国民からの期待は非常に高まっていましたが、北口選手はプレッシャーを感じることなく、自分の力を出し切ることに集中しました。
予選では、1投目で62m06を記録し、見事決勝進出を決めます。日本の女子選手がオリンピックで60mを超える投てきを記録したのは北口選手が初めてであり、大きな注目を集めました。
決勝では、持ち前の集中力を発揮し、最後まで諦めずに戦い抜きました。結果は、惜しくも4位という成績でしたが、その健闘は日本中に感動を与えました。
松橋コーチの言葉が力になった場面
東京オリンピックに向けて、北口選手は松橋コーチから多くの言葉をかけられました。特に印象に残っているのは、「自分の力を信じて、最後まであきらめないこと」という言葉です。
決勝の舞台で、なかなか思うような投てきができず焦りを感じた時、この言葉が北口選手の心に響きました。そして、最後の最後まで諦めずに戦い抜き、4位という結果を残すことができました。
金メダル獲得の瞬間の気持ち
2024年のパリ五輪では、北口選手は悲願の金メダルを獲得しました。1投目に65m80を記録し、そのまま最後までその記録を破る選手が現れず、優勝を確定させました。
金メダル獲得の瞬間、北口選手の頭の中は真っ白になったといいます。長年の夢が叶った喜び、そして、支えてくれた人々への感謝の気持ちでいっぱいだったことでしょう。
